Google Marketing Platformの更新は、広告枠を探す場面と日々の運用判断をGeminiで支えるものです。
広告の配信先候補を探し、各媒体の状況を見て、変更する内容を決める。運用担当者は、広告文を作る前後にも多くの画面を行き来しています。
Googleは2026年10月22日、Google Marketing Platformの更新を月次で紹介する「Drops」の第1弾を公開しました。今回はDisplay & Video 360(DV360)の広告枠選定と、Search Ads 360の運用ホームが主な実務上の変化です。一般向けGeminiアプリに追加された機能ではなく、広告運用製品の更新として確認します。
この記事でわかること
- 更新内容:DV360のパーソナライズされた広告枠バンドルと、Search Ads 360の新しいHome。
- 配信前の確認:まとめて候補を選べても、地域・掲載面・価格・対象案件を確認する手順。
- 運用への取り入れ方:広告枠の調達と、提案された設定変更を別の判断として扱う方法。
一つの発表に、広告枠の調達と運用判断の更新が入った
Googleの10月22日発表では、次の内容が案内されています。
- DV360 Marketplace:Geminiモデルが選ぶパーソナライズされたメディアバンドル。ライブスポーツや大型イベントの広告枠をまとめて見つけ、ワンクリックで有効化する仕組み。
- LinkedInのCTV広告枠:DV360にプログラマティック在庫を取り込み、購入・計画・計測をまとめて扱う。
- Search Ads 360 Home:カスタマイズできる画面でGeminiモデルが情報を集約し、提案の生成と実行を支援する。
同じGeminiの活用でも、前半は「どの広告枠を選ぶか」、後半は「いま何を変えるか」という別の仕事です。導入効果を確かめる際も、候補を探す時間と、変更を判断する時間を分けて見ると評価しやすくなります。
DV360では、バンドルを展開してから配信対象に加える

「おすすめのまとまり」を、そのまま採用しない
Marketplaceの公式ヘルプでは、Featuredに編集されたバンドル、Discoverにパブリッシャーやパッケージ、取引の検索がまとまっています。バンドルの一括割り当てでは、初期状態ですべてのパッケージが選択される点が実務上の注意です。
「View all items」では一覧を確認し、目的に合わないものを外してから、新規または既存のline itemへ割り当てられます。line itemは、配信条件などを設定する管理単位です。候補の表示と、実際の配信設定への追加を同じ確認で済ませないようにしましょう。
候補を読む順番を、広告の要件に合わせる
たとえば、特定の地域へ動画広告を出したい場合、スポーツというテーマが合っていても、配信地域や形式が合わなければ候補から外します。以下は、バンドルを確認する際の運用例です。
- 案件の条件を先に書く。対象地域、広告形式、配信期間、予算、避けたい掲載先を整理する。
- バンドル内の項目を開く。名前だけでなく、説明、サイトやアプリ、地域、利用可能な形式を見る。
- 規模と価格を確認する。表示される配信機会や価格情報が、自社の条件に合うか判断する。
- 外す候補を選ぶ。確認できない条件を「問題なし」で埋めず、保留や除外にする。
- 割り当て先を再確認する。別案件や既存の運用中line itemに、意図せず追加しない。
ヘルプは、詳細画面の情報がすべて埋まるとは限らないとも説明しています。空欄は「制限なし」という意味にせず、採用判断に必要な条件が足りなければ、担当窓口へ確認する対象として残します。
検索では、広いテーマと絞り込みを分ける
公式ヘルプは、検索語を最初は一つか二つのキーワードに絞り、追加条件はフィルターで狭める方法を勧めています。たとえばテーマを検索した後、地域や広告形式を絞り込む考え方です。長い依頼文にすべての条件を詰め込み、結果が少ない理由を判断できなくなる状況を避けられます。
Search Ads 360の提案は、変更理由とセットで確認する
新しいHomeは、情報の集約から提案・実行までの流れを支えるものとして発表されています。ただし、発表だけを根拠に、すべての予算・入札・配信変更が無確認で自動実行されるとは言えません。
朝の確認で、見る項目を固定する
以下は新Homeの具体的な画面操作ではなく、提案を読む際の確認方法です。「改善が必要」という説明だけで進めず、対象のキャンペーン、根拠となる期間と指標、変更する設定を一組にします。
- 何が変わったか:どの期間・指標で変化を見つけたのか。計測条件の変化ではないか。
- 何を変える提案か:対象範囲と、現在の設定から動かす部分はどこか。
- 誰が判断するか:担当者だけで決められる範囲か、予算責任者の確認が必要か。
- いつ見直すか:変更後に何を確認し、続けるか戻すかを誰が決めるか。
候補を探すAIと提案をまとめるAIがあっても、事業上の優先順位まで自動的にそろうわけではありません。売上を伸ばしたいのか、新商品の認知を広げたいのかを担当者間で合わせておくと、同じ提案を見て判断が分かれる理由も説明できます。
実務上の注意
一般向けGeminiの契約とは区別する
今回の対象はDV360とSearch Ads 360です。Google AI Proなどへ加入すれば、この広告運用機能も使えると考えないでください。利用する製品の契約、アカウントの権限、管理画面への反映を確認します。
発表本文には、日本を含む地域ごとの詳細条件や、今回の機能に関する追加料金は示されていません。LinkedInのCTV広告枠が、自社の配信地域や条件で必ず利用できると決めつけず、実際の候補と契約条件を照合しましょう。
また、広告枠をAIで選ぶことと、広告素材をAIで作ったことの表示は別の論点です。素材制作も担当する場合は、Google広告のAI透明化ラベルの解説も併せて確認してください。
まとめ
今回のGoogle Marketing Platform更新では、DV360の広告枠選定とSearch Ads 360の日々の運用判断にGeminiが入っています。バンドルは中身を見てから割り当て、運用提案は根拠と変更対象を確認してから判断する。探す手間を減らしながら、配信条件と支出の確認は残す使い方が出発点です。
よくある質問
Google AI Proに加入すれば使えますか?
一般向けGeminiプランの機能として発表されたものではありません。DV360やSearch Ads 360の利用契約とアカウント側の条件を確認してください。
バンドルを選ぶと、全部の広告枠が選択されますか?
Marketplaceヘルプでは、一括割り当ての一覧はすべてのパッケージが初期選択されます。View all itemsで確認し、目的に合わない項目を外してから割り当てられます。
LinkedInのCTV広告は日本でも必ず利用できますか?
今回の発表だけでは地域別の詳細条件を確定できません。DV360内の在庫、対象地域、契約条件を確認する必要があります。
出典・参考情報
- Google:Explore new ways to drive your best ROI with the first Google Marketing Platform Drop.(2026年10月22日)
- Display & Video 360 Help:Marketplace overview
- AXメディア:Google広告のAIラベルとは?広告担当者が確認すべき3つのこと
公式情報の確認日:2026年10月23日(日本時間)。提供条件は変更される場合があります。
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