Claude APIの送信上限が128MBへ。大きなPDFで確認したい4つの限界

Claude API、送信上限128MBへ、PDFの頁数・文脈は別条件のアイキャッチ画像

Claude APIの送信上限は128MBへ拡大しましたが、PDFのページ数やモデルが扱える文脈の上限は別に確認が必要です。

図や写真の多いPDFを社内のAIシステムへ渡すと、文字量はそれほど多くないのに容量エラーになる。そんな業務で使える余地が広がりました。

Anthropicは2026年10月28日付のリリースノートで、ファーストパーティClaude APIのMessagesとToken Countingの最大リクエストサイズを32MBから128MBへ拡大したと発表しました。通常のClaudeアプリの添付上限を一律に引き上げる話ではありません。資料処理をAPIで組み込んでいる担当者向けの変更です。

この記事でわかること

  • 変わること:対象APIへ一度に送れるデータ容量が増加
  • 変わらない区別:送信容量、PDFページ数、コンテキスト、接続先は別条件
  • 実務対応:資料の分割とFiles APIの利用を、費用・権限も含めて選ぶ

128MBは「読む能力」ではなく、送信する容量の上限

Messages APIは、資料や指示をモデルへ渡して回答を受け取るための入口です。Token Counting APIは、入力に使うトークン数を事前に見積もる入口です。今回、これらの送信容量の上限が広がりました。

ClaudeDevsの公式投稿では、画像の多いリクエストや大きなPDFが、コンテキストに余裕があるのに32MBへ達していたと説明されています。つまり、文章としてまだ扱える余地があっても、送信データの大きさで止まる場面を減らす変更です。

容量が4倍になったから、どんな資料でも4倍正確に読めるわけではありません。読み取る範囲や、出力で何を確認するかは引き続き設計する必要があります。

大きなPDFは、4つの条件を別々に見る

確認する条件 今回の見方 業務担当が確かめること
送信容量 対象の直接APIは最大128MB PDF単体ではなく、指示や他の添付を含む送信全体
ページ数 最大600ページ。文脈枠が100万トークン未満なら100ページ 利用モデル・リクエストの文脈枠と資料の合計ページ
コンテキスト モデルが一度に扱える情報量の枠 資料と会話履歴、指示を含むトークン量
接続先 128MBはファーストパーティAPIの条件 自社システムが直接APIかクラウド経由か

PDFの仕様では、標準形式で、パスワード保護や暗号化がないことも条件です。ページ数と容量はリクエスト全体で考えます。「ファイルを分けて同時に送れば、それぞれ上限まで使える」という解釈は避けてください。

大きなPDFは4つを確認、送信容量・ページ数・文脈枠・接続先、128MBだけで判断しない

軽いPDFでも、ページ数で止まる場合がある

たとえば、本文中心の150ページの資料があったとします。容量が小さくても、リクエストのコンテキストウィンドウが100万トークン未満なら、PDFの100ページ条件を超えます。容量だけ確認して送っても解決しません。

逆に、写真が多い短い資料では、ページ数より送信容量が先に問題になることがあります。この例は条件の違いを説明するもので、特定のPDFを実測した結果ではありません。実際のファイルは、送信形式にした後のサイズを開発担当へ確認しましょう。

クラウド経由へ128MBをそのまま当てはめない

同じClaudeモデルでも、契約・接続の経路が違えば、送信できる容量は同じとは限りません。公式Xの補足では、クラウドプラットフォーム経由の上限は20〜32MBと説明されています。個別の接続先の仕様を優先して確認してください。

容量エラーが残ったときに、モデル名だけを見て「更新が反映されていない」と判断しないことが重要です。社内システムや中継サービスが独自の上限を設けていれば、その制約も別に残ります。

資料を丸ごと送るか、章単位へ分けるか

読みたいのが契約書の一つの条項なら、関係のない添付資料まで毎回送る必要があるかを考えます。一方、全体の整合性を調べる仕事では、狭く切りすぎると前後関係を失います。容量に余裕ができたから全部送るのではなく、質問に必要な範囲を選びます。

分割する場合は、元資料名とページ範囲を残し、回答にもその範囲を示してもらうと点検しやすくなります。「資料全体の結論」なのか「読ませた章の要約」なのかを区別し、別の章を見ていない回答を全体評価として渡さないようにします。

トークン数を先に見積もる

Token Countingは、送信前に入力トークン数を見積もる機能です。利用自体は無料ですが、呼び出し頻度の制限はあります。大きな資料を本番の処理へ投入する前に、同じ入力と利用モデルで見積もる工程を開発担当へ相談できます。

見積もりは、資料の意味が正しく読めることまで保証するものではありません。容量が通るか、文脈に収まるか、回答の出典が合っているかを、別々の確認として扱います。

Files APIは便利だが、保存先の管理が加わる

同じ大きなPDFを何度も使う場合、Files APIへ一度アップロードし、file_idで参照する方法が公式に案内されています。毎回ファイル本体を送る負担を減らせますが、参照形式にしてもページ数やコンテキストの条件はなくなりません。

Files APIのアップロード上限500MBと、Messagesの送信上限128MBも別の数字です。500MBのファイルを保存できることが、その全体を一度にモデルへ読ませられる保証にはなりません。

保存されたファイルはワークスペースの範囲で参照され、削除または設定した期限まで残ります。個人の会話だけに閉じたファイルとして扱わず、誰がそのワークスペースへアクセスできるか、いつ削除するかを決めてください。Files APIはゼロデータ保持の対象外とされているため、機密資料の扱いにも注意が必要です。

API版やSDKを更新する作業そのものについては、Claude APIの移行チェックを参照してください。今回の中心は版の移行ではなく、大きな資料を送る際の上限の切り分けです。

実務上の注意

容量上限を超えると、公式仕様では413のrequest_too_largeエラーになります。一方、文脈枠を超える問題は別です。エラー文と接続先を確かめず、同じ大きな入力を繰り返し送らないようにします。

送信容量が増えても、API利用が無料になるわけではありません。Files APIへ保存した資料をMessagesで使う場合も、内容は入力トークンとして課金対象です。実行前に、処理対象と予算、確認する成果物をそろえてください。

まとめ

128MBへの拡大は、画像の多い資料をAPIへ送りやすくする変更です。ただし、ページ数、文脈の量、接続先は別の制約です。大きなPDFを扱う仕事では、まずどの上限に当たっているかを確認し、分割やFiles APIを必要な範囲で選びましょう。

よくある質問

Claudeアプリでも128MBまで添付できますか?

今回の発表はファーストパーティClaude APIのMessagesとToken Countingが対象です。アプリの添付上限を変更する発表としては扱えません。

128MB以内なら600ページを必ず読めますか?

いいえ。PDFページ数はコンテキストウィンドウが100万トークン未満の場合100ページです。容量に加え、ページ数、文脈枠、形式などを確認します。

Files APIへ保存すれば文脈の上限を回避できますか?

できません。ファイルを参照で渡す方法は送信の負担を減らしますが、モデルが処理できる情報量の制限は別に残ります。

出典・参考情報

運営元について

AXメディアは、株式会社ジーズ AX事業部が運営しています。AX事業部では、AI研修・AIエージェント開発・ローカルLLM開発・補助金/助成金の活用支援を提供しています。

AX事業部のサービスを見る

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

AXメディア編集部のアバター AXメディア編集部 AXメディア公式ニュース編集部

AXメディアの公式ニュースアカウント。AI・テクノロジー・ビジネスの最新情報から、注目の動向や新サービス、業界の変化を編集部が厳選して発信する。ニュースの要点だけでなく、仕事への影響や、実務に取り入れる際の考え方・使い方までわかりやすく紹介する。