ローソンの生成AI商品開発に学ぶ、発案と検証の進め方

AIのアイデアを人が検討して商品化へ進める様子を表したアイキャッチ画像

2026年9月16日、ローソンは生成AIの発案をもとに開発した3商品の発売を発表しました。

新しい企画を考えても、いつもの案に似てしまう。そんなとき、AIを使う意味は、候補を早く出すことだけではありません。自分たちでは思いつかなかった組み合わせを見つけ、試してみるきっかけにもなります。

ローソンの事例で注目したいのは、AIによる発案と、人による商品化の検証を分けている点です。この記事では発表内容を確認したうえで、一般の企画業務でも試せる進め方を紹介します。(出典:ローソン公式発表

この記事でわかること(結論)

  • 発表の概要:発売予定の商品と、対象地域を確認するときの注意点。
  • 開発の考え方:AIに発想を広げてもらい、人が形にする役割分担。
  • 仕事での実践:企画の依頼から候補の絞り込み、小さな検証までの進め方。
  • 実務上の注意:採用前に確認する条件と、成果を判断するための記録。

ローソンのAI発案商品は、いつ・どこで発売される?

発売予定日は2026年9月29日です。対象は関東・甲信越のローソンですが、商品によって販売地域が異なり、一部地域・店舗は対象外です。9月17日時点では発売前のため、購入を考える場合は商品別の案内を確認しましょう。

発表されたのは「レモンタルト(ピクルス風味)」「酒種あんバターヨーグルトパン」「混ぜて食べる 和風パフェサラダ(ビーフン入り)」の3品です。全国一斉に同じ商品が並ぶという発表ではありません。(出典:ローソンの商品概要・発売エリア

意外な発想を、担当者が試せる形にする

今回のアイデア創出では、過去の販売実績や市場データを使わずに発想を広げています。その後、商品開発担当者が試作と検証を行い、味や見た目を調整しました。(出典:ローソンの開発方針

この方法から企画業務へ応用できるのは、案を広げる時間と、採用条件で絞る時間を分けることです。最初から「前に売れたものに似ているか」だけで選ぶと、意外な案を検討する余地が小さくなります。一方で、発想が面白いだけでは、そのまま実施できるとは限りません。

企画の仕事で試すなら、AIへの依頼と人の確認を分ける

たとえば、社内イベントの企画が毎回似てしまう場合にも、この考え方を使えます。以下は社内の昼休みイベントを考えるための実践例です。ローソンが使ったプロンプトや開発手順を再現したものではありません。

まず、変えてよい部分と守る条件を伝える

AIに「面白いイベントを考えて」とだけ頼むと、準備に何日もかかる案や、会場に収まらない案が返るかもしれません。対象者、使える時間、予算など、実施に欠かせない条件を先に伝えます。

依頼は、たとえば「部署の違う社員が話せる昼休みイベントを5案出してください。参加者は20人、所要時間は30分、準備費は1万円以内です。内容には意外性を持たせ、各案の進め方と準備物、実施前に確認すべきことも書いてください」と具体化できます。

ここで大切なのは、条件は固定し、内容の組み合わせは広く考えてもらうことです。AIが示す所要時間や費用は見積もりのたたき台なので、担当者が確認してから採用します。

候補を比べるときは、面白さと実施できるかを別々に見る

案が出そろったら、まず「参加したくなるか」を読み比べます。そのうえで、準備する人、必要な場所、参加しにくい人がいないかを確認します。AIに順位を付けさせる場合も、何を基準に比べたのかまで出してもらうと、判断の違いを見つけやすくなります。

確認すること 人が確かめる内容
企画の狙い 目新しさだけでなく、社員同士が話すきっかけになるか
実施条件 会場、準備時間、予算の範囲に収まるか
参加しやすさ 初対面の人や途中参加者も無理なく加われるか
試す方法 少人数で進行を確認し、改善点を記録できるか

候補ごとに同じ観点で確認すると、「斬新だが準備が難しい案」と「実施しやすいが狙いに合わない案」を見分けられます。採用する案だけでなく、見送った理由も短く残すと、次回の依頼に活かせます。

一つの案を小さく試し、結果を次の依頼へ戻す

候補を絞ったら、いきなり全社イベントにせず、担当者数人で進行を試します。実際に何分かかったか、説明で迷った箇所はどこかを記録し、企画を直します。

たとえば「説明が長く、交流する時間が残らなかった」なら、その結果をAIに伝え、「説明を3分以内に短くし、初参加でも分かる手順へ直して」と頼めます。実際に試した結果を渡すことで、次は想像だけに頼らず改善を検討できます。

条件を伝えて案を出し、人が確認して小さく試し、結果を次の依頼へ戻す企画の流れ

実務上の注意

発想のためにデータを外しても、実施の判断には根拠が必要

自由な案を出す段階で過去の実績を使わないことと、企画を根拠なく実施することは別です。自社で試す場合は、候補を出した後に予算や人員、利用者の要望と照らし合わせましょう。

食品の企画なら、安全性や製造条件の確認も必要になります。AIがもっともらしい説明を付けていても、それだけで品質の確認は済みません。実施を決める担当者と確認項目を先に決めておくと、案の面白さに判断が偏りにくくなります。

発売や導入の発表だけで、成功したとは判断しない

今回の発売予定商品について、売上や顧客評価の結果はまだ判断できません。自社の企画でも、候補が多く出たことと、良い成果が出たことを分けて記録する必要があります。

社内イベントの例なら、準備時間と参加者の感想を残し、「案を考える負担は減ったか」「交流の目的は達成できたか」を振り返ります。作業の効率と企画の成果を両方見ることが、次もAIを使うかを決める材料になります。

まとめ

ローソンの事例は、AIから得た意外な発想を、人が検証して形にする使い方を考えるきっかけになります。自分の仕事では、守る条件を伝えて案を出し、人が比較し、一つを小さく試すところから始められます。

まずは次の企画で、候補を出す依頼と、採用前の確認項目を用意してみてください。依頼文の作り方は、AIに求める出力を先に決める方法も参考になります。

よくある質問

AIが考えた案は、そのまま採用してもよいですか?

実施できるかは人が確認します。予算や準備時間などの条件を調べ、小さく試した結果を見てから採用するのがよいでしょう。

自社でも過去の実績をAIに渡さない方がよいですか?

目的によります。新しい発想を広げたいときと、過去の企画を改善したいときでは、渡す情報を変えられます。どちらの場合も、採用時には実際の条件との照合が必要です。

企画担当ではなくても、この方法を使えますか?

社内勉強会、会議の進め方、展示会での説明方法など、複数の案から選ぶ仕事に応用できます。最初は範囲が小さく、試した結果を確かめられる仕事を選びましょう。

出典・参考情報

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この記事を書いた人

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